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3月レパトリの値動きを振り返る

3月レパトリの値動きを振り返る

さてさて、3月も終わり4月に入ったトルコリラFX市場。どうにも後半戦は雲行きが非常に怪しい相場でした。トルコリラ対ドルは、安値を更新。対ユーロ、対ドルでも一段安となり、先行きが危ぶまれました。

まあ、3月は基本的に材料もないのに荒れる月なので、管理人は先行きに関しては楽観視しています。トルコリラの下落要因となったのは、先進国のレパトリエーションとヘッジファンドの便乗といったところでしょうか。今回は、3月に本家サイトで掲載した記事を振り返りながら、値動きの要因を分析してみたいと思います。4月からの先行きも少し考えてみたいと思います。

  1. レパトリエーションで新興国通貨安
  2. 主要3通貨ペアで一段安
  3. 今後出てくる材料は

レパトリエーションで新興国通貨安

まずは、3月の管理人予想をご紹介しておきましょう。本家サイト(トルコリラの為替投資戦略)で3月1日に「コラムとブログ」を更新しました。

簡単に内容を噛み砕くと、3月というのは日本企業の決算なので、円高要因になるという内容でした。もっともドル円レートの場合、海外筋の日本株買いがあるので、円安要因もあるという矛盾した内容でもありました。要は、乱高下に要注意という話でしたね。

ところが、どうやらレパトリエーションが行われたのは、日本企業だけに限らなかったようです。アメリカや欧州でも、3月は四半期決算の決算月でしたので。2月から続いた先進国通貨の通貨高となりました。トルコリラのような新興国リスク通貨は、相対的に売られた訳ですね。

トルコリラ対ドル3月のチャート
トルコリラ対ドル3月のチャート

典型的なリラ売りのチャートが、ドル対トルコリラで現れました。トルコリラが対ドルで最安値を更新したのです。トルコから米国への資金環流が進んで、ドル高となったことが発端だったのでしょう。実需のドル買いリラ売りに乗っかって、ヘッジファンドがトルコリラの売り仕掛けをした。これが値動きの背景にある売買の実体じゃないでしょうか。

ちなみに、こんなトレンドレスの相場になると予想していたので、本家ブログではデイトレを推奨していました。毎日、コツコツと相場を張っていた方は、それなりの値幅が取れたのではないでしょうか。

主要3通貨ペアで一段安

3月のトルコリラ主要通貨ペア(USDTRY,EURTRY,TRYJPY)を振り返ってみると、どうにも、どの通貨ペアでもリラ安が進んでいますね。これまでは、各通貨ペアで強弱入り交じる展開でしたが、ここに来てトルコリラは全敗という様相を呈していますね。

背景には、レパトリの動きがあったのでしょう。基本的に、年度末は企業決算に向かって新興国から先進国への資金引き上げが進みます。繰り返しますが、これが3月の基本的な動きです。ドル円(USDJPY)でも円高に進んで、ちょっとしたニュースになりましたね。

これに加えて、トルコリラは政策金利の下方修正がじわじわときている感じがします。利下げとなると、トルコのような新興国はインフレリスクに見舞われます。先日の記事でも書きましたが、やはりトルコの利下げは時期尚早だったように思います。

利下げに伴う実際問題としては、スワップポイントの低下が懸念されるところです。ただ、現段階では多勢に影響は出ていません。利下げ=スワップポイント低下のはずですが、ほとんどの証券会社ではスワップポイントを据え置いている状況です。AVA Tradeに至っては、スワップポイントの利率すらいじっていません。

もっとも、スポット取引の面では、利下げを材料に売買がされた模様です。特に、インフレリスクが懸念されたのでしょう。短期的に、売り仕掛けがあったように思います。インフレ率の実体は不透明ですが、利下げの事実は格好の売り材料です。

今後出てくる材料は

以上のファンダメンタルを鑑みた上で、トルコリラのチャートを見てみましょう。実はECB理事会見前に、本家サイトでチャートのおさらいと見通しを語りました。予想の結果は、まあ、60点というところでしょうか。ご紹介してきた記事で書いた通りに、3月は仕込みの時期であったと思います。まあ、現状では利益は出ていないはずです。

残念ながら、記事に書いたトレンドラインに乗っ取った取引についてはうまくいきませんでした。これが減点ポイントですね。リラ安が進んでしまいました。まあ、大局的なトレンドは崩れていないので、損切りするほどの値動きでもありません。わずかな含み損か、スワップポイントだけが貯まっている状況であるはずです。

ユーロ対トルコリラ3月のチャート
ユーロ対トルコリラ3月のチャート

管理人の本命であるトルコリラ長期ポジションも対ユーロ(EURTRY)も利益は出ていません。一時的にはリラの買い戻しが進んで含み益になりましたが現状では、わずかにマイナスです。個人的には、3月の市場参加者が少ない中での、一過性の動きだと思います。EURTRYは、4月に入ってから様子を見て、損切りかホールドかを考えたいと思います。最終判断は、4月後半に入ってからでしょうか。

基本的に、期末に起こるヘッジファンドの売り浴びせなので、トルコリラは買い戻しの値動きがあると考えています。一方の買いの材料としては、エルドアン大統領が副首相や中銀総裁と動いているとのニュースが出始めています。どうやら、ワンマン大統領も、対ドルで行き過ぎたリラ安を心配し始めたようです。望みは少ない所ですが、これが材料になるかなとの考えです。再度の利上げとなれば、トルコリラにとって追い風になります。

今後の値動きについては、また本家サイトのブログで考察を語っていきたいと思います。

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トルコリラの為替投資戦略

管理人の相場日記です。

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