この一週間、トルコリラは下値を模索する日々でした。主な原因は株安と円高。リラ安よりも円高の影響が大きいですね。日本株が暴落していたのはニュースで流れていた通りですが、株価が下がると円高になる傾向があるのですよ。
円高の影響をモロに受けるのがトルコリラ円。記事を書いている現在、絶賛38円台です。ただ毎度のことながら、これって仕込みのチャンスですよね。
という訳で、今回は円高のメカニズムとトルコリラ円を仕込んだ経緯を語ります。ヘッジファンドの運用手法なんかも解説しちゃいますよ。
- 外国人投資家の現金化で下落
- 円キャリートレードと円高・円安
- 対円取引はいかに
- リスクヘッジもあるかしらん
外国人投資家の現金化で下落
はじめに株式のお話から。おなじみの2月は波乱の年です。毎年、どこかの相場でサプライズが走って、波乱含みの展開となりやすい傾向があります。その「どこか」が、今年は日本株式市場でした。
日本株下落のニュースはテレビやtwitterなどで報じられている通り。チャイナショックだとか、ドイツ銀行の破綻懸念だとか、マイナス金利ショック等々。様々な憶測ばかりが行き交っています。ただ、マスコミにしろ、ネットにしろ、的確な説明ができているニュースは見あたりませんね。
2月に波乱が起きやすい原因。それは、ヘッジファンドの決算売りであると管理人は考えています。株式を長くやっている人は知っていると思います。毎年2月は海外筋が現金化で売ってくる時期なんですね。四半期決算から数えて45日前がピークになります。
アベノミクス以降、日本株には海外投資家比率が高まっていますから、2月決算売りの影響をモロに受けます。今回の日本株下落も現金化の売りでしょう。これが一番しっくり来る理由付けだと思います。
円キャリートレードと円高・円安
株価が下がると円高になる。ここら辺の相関性はクロス円を扱う人は知っているかも知れません。ただ、具体的なメカニズムってどうでしょう。円キャリートレードって言ってピンとくる人っていますかね。
まず、円キャリートレードの仕組みから。外国人て日本株を買ったら、同時に円売りするんですよ。これが株高=円安の仕組みです。
- 日本株を買う。
- 株を担保に現金を借りる。
- その現金を売って外貨を買う。
- 外貨で海外市場に再投資。
この一連の流れが円キャリートレードですね。厳密には日本株以外にも国債や先物も扱っているかも知れません。
今回の株価暴落・円高は、この流れの逆方向。円キャリートレードが解消されていったのですね。円キャリートレードの巻き戻しなんて言われます。
- 海外市場の外国株を売る。
- 外貨で円を買う(円高要因)。
- 両替した円を借金返済に充てる。
- 担保が解除された日本株を売却。
円キャリートレードの順序を逆回転。こんな流れになっとります。はい。
対円取引はいかに
こんな円高要因があるので、正直対円の取引はいかがなものだろうとしばらく考えていました。まあ、円高の傾向が一服ついたので、結局はトルコリラ円38円台仕込んじゃいましたが。ここら辺はtwitterやFacebookフォロワーの皆さんとちょこちょこやりとりしていましたね。
※twitterアカウント@fxturkishlira
まあ、今のところ下落要因が出てきていないので、負けないトレードはできると思います。既に売り込まれきった感があるので、ここからの暴落は考え難いところです。うまくWボトム描くと思いますよ。
あり得たシナリオとしては、2月23日のトルコ政策金利発表でまさかのサプライズ利上げがある可能性があったことでしょうか。まあ、サプライズはありませんでしたが。ただ幸い、期待感で買われていませんでした。裏を返せば、金利据え置きでも暴落しないってことですね。イベント前でも仕込んでいいと考えました。
リスクヘッジもあるかしらん
最後に管理人がメインにトレードしているドルトルコリラ。対ドル取引です。円高とか考えなくていいので、正直こっちの方が予想が楽です。
上記はUSD/TRYの日足チャート。上方向がリラ売りで、下方向がリラ買いです。今は押し目が一服して、再上昇を伺う展開ですね。
気づきました? ヘッドアンドショルダー(三尊天井)になりそうですよ。超絶分かりやすい展開です。こんなアカラサマだと罠かと疑いたくなるくらいです。
まあ、最近はドルが売られつつあるので対円より読みやすい展開になりそうです。ここら辺を考えるとトルコリラ円買うなら円高ヘッジを掛けてもいいかなあと考えています。トルコリラ円買いのドル円売りです。もし再び、円高傾向が出そうなら考えてみましょう。